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今夜も死後硬直
その12【へべれけ】
最初に言っておくと、この言葉は、お酒に酔って
「へべ〜」で、「れけ〜」になった状態のことを指します。
で、マジな話、この言葉の元は
「ヘビー・リキュール」ではないか?と思ったわけです。
しかし、周りの人に聞いてみても、
それなら、「へびりきゅ」になるはずではないか?と言います。
確かにそのとおりで、これがなまったとしても
せいぜい「へびりけ」くらいになるはずで、
すべてが「e」の子音になるのは、納得がいきません。
その変化に、妖怪が関与している。という説は
まあ、カンタンに考えがちなところなのですが、
毎週そういうわけにもいきません。
このコトバの元は、意外に古く、ギリシャ神話に起因しています。
そうです。酒の神バッカスの弟子と言われ
酒をとりしきる立場にいながら、酒に飲まれてしまったあの
「ヘベレケウス」がそのもとなのです。
その日ヘベレケウスはバッカスに幻の酒「コシノアンバイ」を
買ってくるように言われていました。
しかし、数ある名酒の中からコシノアンバイを見分けることは
非常にむずかしく、飲み比べているうちに
おしよせる酒の波に飲まれて自分を失ってしまったのです。
「酒は飲んでも飲まれるな」という教訓はここから来ています。
ヘベレケウスの悲しい最後を哀れんだバッカスは彼を空に送り、
彼は獅子座の第三惑星として赤く輝くことになりました。
その彼も先日の獅子座流星群の中で、
うかつにも流れてしまった。というのは、記憶に新しいところです。
この悲しい物語は、とくに日本人の気質に合致して
酒に飲まれがちな気質のことを「へべれ気(け)」と呼び、
単にさげすむことなく、愛するようになったのです。
今日、わたしがこうして忘年会のあと、
へべれけになりながらこの文章を書いているのも
何かの縁だと、非常に感慨深く思っています。
う〜ん。死語硬直・・・
んなわけで、また。
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